「占い」と一口に言ってもその内容は千差万別。「私はいつ頃結婚できる?」「金運はいつ巡って来る?」「大病しないで健康に生きられる?」「事故やアクシデントに見舞われないか?」「仕事を順当に進められるか」などなど。大まかにいえば、こんな不安や疑問に答えることを期待されます。

けれど、それだけでは逆に運命に翻弄されることになりかねません。吉と出れば安心を得られるでしょうが、凶とでたら不安を掻き立てられることになります。結局、運命の前に受け身で対処するしかなくなる訳です。

では運命に能動的に係わるにはどうしたら良いのか。能動的とは運命に対して主体的になるということです。言い方を変えれば「私」が運命を創っていくということになります。ですから「当たる」「当たらない」という発想にはなりません。

一般に、私たちは「幸せになりたい」「成功したい」という願望を持ちます。たとえば資格試験に合格したいという明確な願望もあれば、何となく今の生活が維持できればという消極的なものも含めて願望によって生活しています。誰も不幸になることを望んではいないわけですから。しかし頭では望み、分かっていても、現実には様々な要因があって上手くいかない、なかなか実現しない、邪魔が入る、といった「出来ない症候群」に悩まされている場合が多いのではないでしょうか。

出来ない症候群に陥ってしまうと何に対しても否定的な感情が渦を巻きます。この感情こそがあらゆる願望の足を引っ張ります。ですから先ずこの感情を打ち消すことが大切です。そのためには私の運命について知ることが第一歩となります。その上で上手くいかない理由を分析し、理解すること。人間関係で悩んでいるのであれば相手のことをよく知ること。知って納得。結局、知(理解)らないことが混乱の元となります。

ご存じの方も多いと思いますが、中国春秋時代の兵法書に『孫子』という古典があります。それまで戦いの勝敗は天運に左右されるという認識を改め、著者とされる孫武は戦史を研究しながら勝敗の理由を分析して見せました。その一節に「敵を知り己を知れば百戦して殆うからず」という有名な文言があります。日本の戦国最強と謳われた甲斐国・武田信玄も『孫子』から『風林火山』という旗印を採っています。別に戦争を始めようという訳ではありませんが、自分と相手を良く知って感情によらず係わり方を学べば、大方、運命は好転し始めます。